「ゴールシーク」は結果から逆算して、その結果を出すための「要素」を算出できる機能です。
計算の結果が分かっていて、その結果にするための「数値」が分からない場合は、ゴール シークを使うことによって「その数値」を逆算することができます。
- ①決められた毎月の返済可能額と返済期間でローンを完済可能にするための「金利」を逆算
- ②設定した客単価で目標売上額を達成するために必要な「客数」を逆算
- ③決められた予算総額になるように、科目の予算を逆算
- 「ゴールシーク」は結果から逆算して、その結果を出すための「要素」を算出できる機能です。
① ローンを完済可能にするための「金利」を算出
「返済額」の項目にPMT関数を使って「定期支払額」を算出します
※ PMT関数 利率が一定の場合の、元利均等の毎月の支払額を計算する関数。
- ローン借入額 3,000,000円
- 返済回数 80(カ月)
- 金利(%) 0(※ この数値を逆算するので入力しない)
- 返済額 数式「 =PMT ( 利率/12 , 期間 , 現在価値 ) 」
毎月の返済額が「5万円」になる「利率」をゴールシークで計算
ゴールシークを使って、300万円を借りて5万円ずつ返済する場合の「利率」を算出(逆算)してみます。
ゴールシークを使わなくても、何度も利率を入力していけば目的の「利率」を見つけることが可能ですが、ゴールシークを使えば一発で目的の「利率」を見つけることができます。
しかも「借入額」を変更しても自動的に計算してくれるので便利です。
ゴールシークを使って、毎月の返済額が5万円になる「利率」を逆算
- 「データ」タブを選択
- 「What If 分析」をクリック
- 「ゴールシーク」をクリック
- 数値入力セルを「返済額」に指定
- 目標値を「 -50000 」(※ 返済なので「-(マイナス)」になる)
- 変化させるセルを「金利(%)」に指定
- 「OK」をクリック
返済額が5万円になる金利は9%と算出されました
ゴールシークによる逆算で、300万円を5万円の80回払いで返済することのできる金利は9%と算出されました。
② 売り上げ目標を達成するために必要な「客数」を算出
売り上げ目標を設定し、それを達成するためには何人のお客が来ればよいのかをゴールシークを使って計算します。
客単価600円で目標売上額(日額)12万円を達成するために必要な「客数」を逆算します
客単価を600円に設定し、売り上げ目標額のセルに「客単価×客数」の数式を入力しておきます。
ゴールシークで「変化させるセル」を「客数」にして、「数式入力セル」に目標額の「12万円」を設定します。
- 売り上げ目標額のセルに数式を設定します、数式「 = 客単価 * 客数 」
- 「データ」タブを選択
- 「What If 分析」を選択
- 「ゴールシーク」をクリック
- 数式入力セルを入力を「売り上げ目標額」に指定
- 目標値に「 120000 」を入力
- 変化させるセルを「客数」に指定
客単価600円で売り上げ12万円を達成するために必要な客数は200人と算出されました
③ 決められた予算総額になるように科目の予算を逆算
予算作成時に、「決められた予算総額にするためには、この科目の予算額をいくらにすればよいか」を計算したいときにもゴールシークを使えば簡単です。
単純に数式を使って計算することもできますが、科目数が多い場合などはゴールシークを使う方が素早くできます。
「支出総額」が680万円になるように「雑費」の額を逆算します
「支出総額」のセルに「人件費~雑費を合計する数式」を入力します。
ゴールシークで、変化させるセルを「雑費」にして、目標値を「6,800,000」に設定します。
- 支払総額のセルに、全ての科目を合計する数式を入力
- 「データ」タブを選択
- 「What if 分析」をクリック
- 「ゴールシーク」を選択
- 数式入力セルに「支出総額」のセルを指定
- 目標値に「6800000」を入力
- 変化させるセルに「雑費」のセルを指定
- 「OK」をクリック
ゴールシークで「雑費」291,000が逆算されました
「支出総額」が680万円になる、「雑費」の額291,000が逆算されました。
ゴールシークの機能を使うことにより、別に計算して算出しなければならい場面でもワンタッチで計算できます。
目標数値を変えて「シュミレーション」をする場合などには特に効果的です。
- 「ゴールシーク」は結果から逆算して、その結果を出すための「要素」を算出できる機能です。