事務作業の省力化や資料作成に役立つ、Excelの使い方を紹介

Excelの機能を最大限に生かして、業務の省力化や経営状況を分析できる資料の作成方法を解説します。

FILTER関数を使って、一覧表を「内容別に分類」する

FILTER関数スピル特性を持つ、新しい関数です

 

FILTER関数を使えば、条件に合う「任意の項目」を別の場所(シート)に抽出することができます

 この機能を使えば元の表(データ)から、用意しておいたシートに条件に合うものだけ抜き出すことができます。

 この方法のメリットは、数式(関数)で条件に合うものを転記しているので、元の表(データ)を追加・修正すれば、その内容が即座に反映されることです。

 毎月の売り上げの集計なども、元の表にデータを追加していけば自動的に「集計表」が出来上がります

 そして、FILTER関数"スピル"の機能を持っているので、抽出されるデータ数が増えても「表示エリア」を設定する必要がありません

   f:id:k-ohmori9616:20200528192308p:plain

 

「ミネラルウォーター」「10万円以上」だけを抜き出す

 元の「表(データ)」から、商品名「ミネラルウォーター」と金額「10万円以上」の2つの条件に合う「全ての項目」を抽出します。

 

抽出結果を表示したい部分に、「項目名」を用意します。

   f:id:k-ohmori9616:20200528102512p:plain

 

用意した項目名の「左端」の下のセルにFILTER関数を入力します

 抽出したデータを表示したい範囲の「左上」のセル1カ所に数式を入力すれば、抽出結果が「スピル(溢れる)」していきます。

 注意点は、データが「スピル(溢れる)」可能性がある部分に何も入力しないことです、何か入力されているセルの部分にまで「スピル(溢れる)」と「スピルエラー」になります。

  1. 範囲にテーブル化した「売上明細(表全体)」を選択 (※ 項目を除く)
  2. 1つ目の条件の範囲「商品名」を選択
  3. 1つ目の条件「 ="ミネラルウォーター" 」を入力
  4. AND条件(かつ)を意味する「 ※ 」を入力
  5. 2つ目の条件の範囲「金額」を選択
  6. 2つ目の条件「 >100000 」を入力 

   f:id:k-ohmori9616:20200528112943p:plain

 

元の「表」とは別のシートに、条件に合うものを抽出する

 FILTER関数「オートフィルタ機能」とは異なり、別の場所(シート)に結果を抽出することができます。

 この特徴を生かせば、「業者別」「月別」等に別けずに1つの表に入力されたものから、条件別に別シートを作成することができます。

 

「10万円以上のミネラルウォーター」と「10万円以上のドリップコーヒー」のシートを作成

   f:id:k-ohmori9616:20200528111049p:plain

 

「業者別」にシートを作成

 一連の伝票を「1つの表」に入力しておけば、後で必要に応じて「業者別の売り上げ」などの表を作成することができます。

 ※ 抽出条件は「 ="深田出版" 」の代わりに、「セルに入力された文字」を指定できます

   f:id:k-ohmori9616:20200528113718p:plain

 

「月」「顧客名」で抽出

 抽出条件を「顧客名」「日付」にすれば、「顧客別の月別売上表」も簡単に作成することができます。

 この方法を使えば、業者からの伝票を分類することなく1つの表に入力するだけで、自動的に条件に従って「シート」に振り分けることができます。

   f:id:k-ohmori9616:20200528143840p:plain

 

任意の項目だけを抽出する

 今回紹介した方法では、「元の表」から条件に合うすべての項目が抽出されます。

 次回は、FILTER関数を使って任意の項目だけを抽出する方法を説明します。

元の表の8項目のうち、4項目だけを抽出

   f:id:k-ohmori9616:20200528145136p:plain

 

 

k-ohmori9616.hatenablog.com