たくさんの車両の「車検」と「点検」管理にはとても大変な作業です
その1に続いて、今回は条件付き書式の具体的な去ってい方法を説明します。
条件付き書式の設定はExcelでは日付が「シリアル値」であることに注意
今回の条件は、下記のように設定します。
- 1カ月以内は「赤色」に
- 車検切れは 「灰色」に
- 60日以内は「黄色」に
基準となる数値は「 (車検終了年月日)-(現在年月日) 」で求めます。
今回は「日付」から「日付」を除する数式なので、特にシリアル値を意識する必要はありません。
※ 「シリアル値」と「他の種類の値」を組み合わせて計算する際は、シリアル値に「1」を掛ける
期限までの日数が「30日以内」「60日以内」「期限切れ」で色を付けた表
レコード(行)全体に色を付ける設定で条件を作成します
条件式を「車検終了年月日」を指定する複合参照にすることで、条件に当てはまる「列全体に色を付ける」ことができます。
「車検終了年月日」のフィールドが「F列」なので、
数式は「 $F5 ‐ ( 現在年月日 ) 」
※ 対象のセルを、列を固定した複合参照にすることで書式の対象が「行」になります
条件付き書式を設定する範囲を選択します
「ホーム」➡「条件付き書式」➡「新しいルール」を選択します
車検までの日数が「31日より小さい場合、赤く塗りつぶす」という条件を設定
「次の数式を満たす場合に値を書式設定」に 「車検までの日数が31日より小さい場合、赤く塗りつぶす」という条件を入力。
数式「 $F5-$E$2 <= 31 」と入力
- 「$F5」 ➡「車検終了年月日」のフィールドの「F列」に固定した複合参照する
- 「$E$2」➡「現在年月日」のセルを絶対参照する
- 「$F5」と複合参照にすることで、「条件に合う行」が条件付き書式の対象になる
同じ手順で条件を設定します
「車検切れ」は「"0"以下」、「60日以内」は「"60"以下」と条件を設定する。
- 「車検切れ」の設定 「 = $F5 - $E$2 <= 0 」
- 「60日以内」の設定 「 = $F5 - $E$2 <= 60 」
設定した「条件」を確認します
設定した「ルール」は「条件付き書式ルールの管理」で確認・修正できます。
- 「ホーム」タブを選択
- 「条件付き書式」をクリック
- 「ルールの管理」をクリック
設定する範囲を選択していない場合は「このワークシート」を選択します
「条件付き書式ルールの管理」のダイアログボックスには「選択されている範囲」に設定されている条件だけが表示されます。
ワークシート内に「表」が1つしかない場合には、書式ルールの表示で「このワークシート」を選択することで、ワークシート内の全ての条件付き書式が表示されます。
作成した「条件」は先に作成したものが「下」に配置されます
作成した条件は「後から追加したものが上に配置」され、同一の範囲に条件が複数設定されている場合は「上」にある条件が先に適用されます。
条件の順番に注意
「数値を条件」にする場合は「条件の順番に注意」する必要がある。
「60日以下」を最初(一番上)にすると「30日以下」「0日以下」にも全て「一番上の60日以下が適用」されてしまう。
条件は上から「0日以下」➡「30日以下」➡「60日以下」の順番に並べ替える。
条件の順番を並べ替えます
「条件付き書式ルールの管理」で、ルールの順番を並べ替えます。
- 順序を変えたい「条件(行)をクリックして選択」します
- をクリックして、下へ移動させます
条件の順番が正しく並び替わりました
※ 条件式を「F5」と相対参照にすると条件が正しく反映されません
数式「 = $F5 - $E$2 <= 0 」で「$F5」と複合参照になっている部分を「F5」と相対参照にしてしまうと下のように条件が正しく反映されません。
現在年月日を変えれば、塗りつぶされる行は自動的に変わります。
「現在年月日をTODAY」にしておけば、開いた時点の状況が確認できます。
「車検終了年月日」も「登録年月日」をもとに数式で書き換えれば、自動的に次回の車検終了日にすることもできます。
「条件付き書式」は、工夫次第でいろいろなことに使えます。
条件の作成は慣れれば簡単です、ぜひ有効に使ってください。
- たくさんの車両の「車検」と「点検」管理にはとても大変な作業です