事務作業の省力化や資料作成に役立つ、Excelの使い方を紹介

Excelの機能を最大限に生かして、業務の省力化や経営状況を分析できる資料の作成方法を解説します。

ピボットテーブルを使って「基準値に対する比率」で計算する

ピボットテーブルには様々な計算方法が用意されています

分析資料を作成するには「ピボットテーブル」が便利です

 ピボットテーブルを使えば、単純な「リスト形式の表」を簡単な操作で「集計表」に変えることができます。

 しかし単純に数値を合計しただけでは情報を伝える「分析資料」にはなりません。

 ピボットテーブルを使えば単純な合計だけではなく、様々な計算方法を使うことができるので、情報を伝える分析資料を作成するすることができます。

 数式(関数)を使えば複雑になってしまう計算方法も、ピボットテーブルでは設定で選ぶだけで使うことができます。

 

ピボットテーブルに用意されている計算方法
  1. 総計に対する比率
  2. 列集計に対する比率
  3. 行集計に対する比率
  4. 基準値に対する比率
  5. 親行集計に対する比率
  6. 親列集計に対する比率
  7. 親集計に対する比率
  8. 基準値との差分
  9. 基準値との差分の比率
  10. 累計
  11. 比率の累計
  12. 昇順での順位
  13. 降順での順位
  14. 指数(インデックス)

 

 

「集計表」「分析資料」に変える

 複数の支店を持つ事業所で、「本社の売り上げに対して、各支店はどのくらい売り上げを挙げているのか」を分析する資料を作成するには色々な方法があると思います。

 数値を合計するだけでは見ないもの「計算方法を変えることで情報が見えてくるようになります。

 

ピボットテーブルを使ってリスト形式「表」から「集計表」を作成する

 ピボットテーブルを使えばリスト形式「表」から「集計表」を作成することができます。 

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 ※ ピボットテーブルの操作方法は、過去記事を参照してください
k-ohmori9616.hatenablog.com

 

「集計表」グラフにする

 「集計表」はそれぞれの「数値を確認」することはできますが「状況を把握」することはできません。

 ピボットテーブルは、集計表に連動したグラフを簡単に作成することができます。

 しかし、グラフは「全体の状況を把握」することはできますが、「個別の要素の状況」を把握するには適していません。

 

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  ピボットグラフの作成方法
  1. ピボットテーブルのどこか1カ所にカーソルを置く
  2. 「ピボットテーブル分析」タブを選択
  3. 「ピボットグラフ」をクリック
  4. グラフの挿入ダイアログ「縦棒」を選択

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 計算方法を「基準値に対する比率」に変更する

 集計表の計算方法を「合計」から「基準値に対する比率」に変更することで、「本社と各支店の売り上げ状況の具体的な状況」が把握できるようになります。

 

「値フィールドの設定」で計算方法を変更する

 ピボットテーブルには様々な計算方法が用意されています。

 数式(関数)を使う場合は大変な計算方法も、ピボットテーブルでは「値フィールドの設定」から選ぶだけで計算方法を変えることができます。

 

計算の種類を「基準値に対する比率」にする
  1. 「合計/金額」のフィールドのラジオボタン「▼」をクリック
  2. プルダウンリストで「フィールドの設定」をクリック
  3. 値フィールドの設定ダイアログで「計算の種類」タブを選択
  4. 計算の種類のラジオボタン「▼」をクリックして「基準値に対する比率」を選択
  5. 基準フィールド「支社名」に設定
  6. 基準アイテム「本社」に設定

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集計表の計算の種類が「基準値に対する比率」になりました

 計算方法が「売上の合計額」から「本社の売上額との比率」に変わりました。

 このように、計算の種類を変更することで「状況を把握しやすい資料」に変わります。

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 このようにピボットテーブルを使えば複雑な計算方法の集計表も、設定画面から選択するだけです。

 全体の様子を説明する場合は「グラフ」を、より詳細な説明をする場合は計算方法を「比率」にすれば分かりやすい資料になります。

 

 

 

k-ohmori9616.hatenablog.com