事務作業の省力化や資料作成に役立つ、Excelの使い方を紹介

Excelの機能を最大限に生かして、業務の省力化や経営状況を分析できる資料の作成方法を解説します。

スパークラインを使って、「データの傾向」を表現する(その2)

「スパークライン」の設定方法

 その1では、「簡単な操作でデータの傾向を表現できる」方法を説明しました、今回は、具体的な操作方法について説明します。

 

スパークラインは表示するための「フィールド(列)」が必要です

 表の右端にスパークラインを表示するためのフィールド(列)を挿入します。

 ※ 表との間に空白(列)を開けないようにします。

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「スパークライン」を挿入する部分を選択する

 スパークラインを挿入したい「範囲」を選択状態にします。

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「挿入」「縦棒」の順に選択する
  1. 「挿入」タブを選択
  2. スパークラインで「縦棒」を選択 

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データの範囲を選択する

 スパークラインで表示する元になるデータを範囲選択します。

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「軸」の設定をする

 軸の設定はデフォルトで「スパークラインごとに自動設定」になっています。

 「スパークラインごとに自動設定」のままでは、データ(行)毎に最大値と最小値が設定されるので、「それぞれのデータ(行)を比較することができない」ので、「すべてのスパークラインで同じ値」に変更します。

スパークラインごとに自動設定の場合
  • 人(行)ごとに最大値が自動設定されるので「最大値が95点」「最大値が80点」同じ高さになってしまう。
  • 人(行)ごとに最小値が自動設定されるので「最小値が80点」の人(行)は棒の高さが無い状態になり、「最大値が80点」の人(行)では棒の高さが最大になっているので見比べることができない。

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「すべてのスパークラインで同じ値」に設定します
  1. スパークラインの部分を範囲選択します(※ どこか1カ所でもよい)
  2. 「スパークラインツール」を選択
  3. 「デザイン」タブを選択
  4. 「軸」をクリック
  5. 縦軸の最小値のオプション「すべてのスパークラインで同じ値」にチェックを入れる
  6. 縦軸の最大値のオプション「すべてのスパークラインで同じ値」にチェックを入れる

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「スパークラインごとに自動設定」では、「他の人」との比較ができません

 その1でも説明したように、「スパークラインごとに自動設定」ではデータ(行)ごとに最大値と最小値が「枠」いっぱいに表示されるように設定されるので、「A君の行では枠いっぱいの高さで80点になっているのに、「K君の行では、枠いっぱいの高さでも64点になてしまい、それぞれの行を比較することができません。

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「すべてのスパークラインで同じ値」に変更れば、「他の人(行)」と比較できる

 全ての行で「最大値」と「最小値」が同じ値になるので、他の行と比較することができます。

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「頂点(山)」「頂点(谷)」を設定する

 「スパークラインツール表示」➡「頂点(山)」と「頂点(谷)にチェックを付ける。

  1. スパークラインのどこか1カ所を選択
  2. 「スパークライン」のタブを選択(※ スパークラインを選択していないと表示されません)
  3. 表示の「頂点(山)」「頂点(谷)」にチェックを入れる

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「頂点(山)」「頂点(谷)」色(赤)で表示されます

 最大値最小値に色が付けられ強調表示されます。

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「頂点(山)」「頂点(谷)」の色を変更する

 最大値と最小値が同じ色(赤)になっているので、最小値の色を(緑)に変更します。

  1. スパークラインのどこか1カ所を選択
  2. 「スパークライン」のタブを選択
  3. 「マーカーの色」をクリック
  4. 「頂点(谷)」をクリック
  5. テーマの色「緑」を選択

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最大値 「頂点( 山)」に、最小値 頂点(谷)」に設定されました

 強調表示される最大値と最小値の色を変えることで、視覚的により分かりやすくなりました。

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種類を「折れ線」にする

 スパークラインの種類を変更するには、「スパークラインツール」「種類」「折れ線」の順で選択します。

  1. スパークラインのどこか1カ所を選択
  2. 「スパークライン」のタブを選択
  3. 種類で「折れ線」をクリック

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最大値と最小値を強調表示して、色を変えて表示

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選択された範囲での相対評価から絶対評価に変更する

 スパークラインは「1つのセル」に情報を表示する必要があるので、「縦棒」であれば少しでも大きく※ 選択範囲のデータの最大値を、表示の最大値にする)表示されるようにしています。

 そのために「セルの高さ一杯に表示されて95点」になる場合があり、絶対値(※ 満点が100点)での比較ができない場合があります。

 そのような時は、軸の最大値を「ユーザー設定」で「100」にすることにより、絶対値を表示できるようになります。

 

スパークラインごとに自動設定では、同じ点数でも高さが異なる

 A君の最高点の80点と、E君の最低点の80点全く異なる高さとなり比較することができません。

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全てのスパークラインで同じ値では、絶対値(100点満点)での比較ができない

 全てのスパークラインを同じ値にすることで、全ての人の最大値と最小値が同じ値に統一されたので「80点」は同じ高さになる。

 しかし、満点の表が選択範囲のデータの最大値の「95点」になってしまう。 

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「ユーザー設定」最大値を100にする

 スパークラインの絶対値を「100点満点」にするために、縦軸の最大値を「100」に設定します。

  1. 「スパークライン」のタブを選択
  2. 「軸」をクリック
  3. 縦軸の最大値のオプション「ユーザー設定」をクリック
  4. スパークラインの縦軸の設定で、最大値を「100」にする

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満点の表示が100点になり、95点が短くなる

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 スパークラインを使えば、別のグラフを作成することなく、手軽に「データの傾向を把握しやすく」なる視覚的な要素を資料に加えることができます。

 スパークラインの設定は簡単です、活用してください。

 

  

 

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