事務作業の省力化や資料作成に役立つ、Excelの使い方を紹介

Excelの機能を最大限に生かして、業務の省力化や経営状況を分析できる資料の作成方法を解説します。

ピボットテーブルを「年度別にグループ化」する

ピボットテーブルは、任意のフィールド(項目)を「グループ化」することができます

「4月~3月」の会計年度の資料を作る

 ピボットテーブルを使って集計する場合、「年」は1月~12月で集計され、4月~3月会計年度で集計することができません。

 このような場合「グループ化」の機能を使うことで4月~3月の「年度」で表示することができます。

 「4月~3月」で集計する方法は何種類かありますが、今回紹介するのは数式(関数)を使う方法です。

 

「グループ化」の機能についてはこちらをご覧ください

 

ピボットテーブルの操作方法はこちらを参照してください

 

 

「年」ではなく、「年度」で分類

 ピボットテーブルで集計方法を「年」にすると、「1月~12月」で分類されてしまいます。

 

集計方法を「年」と「月」の複合集計にする

 「年」「月」の複合集計をすると、「月」は「1月~12月」でグループ化されてしまいます。

 

2018年度「2018年1月~2018年12月」

 「2018年1月~3月」2018年度になっています。

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2018年度「2018年4月~2019年3月」

 下のグラフのように「4月~3月」で分類しなければ、年度単位での分析になりません。

 

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 上のグラフのように「時系列」で月毎の変化を横並びに表示する場合は、それほど「年度」にこだわる必要はありません。

 

「年」「商品名」でのクロス集計のグラフ

 下のように「年度で比較」する場合には、年度でのグループ化は必須となります。

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 数式を使って「4月~3月」でグループ化

 ピボットテーブルの「グループ化」の機能を使う方法もありますが、今回は数式を使って「年度」のフィールドを作成します。

 

 売上を集計した「リスト」ピボットテーブルを使って分析

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 ピボットテーブルを作成します

標準では「年」でグループ化されます

 ピボットテーブル自動で「日付」を「年」、「月」、「日」、「四半期」などに分類(グループ化)します。

 その際「月」「1月~12月」でグループ化されています。

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関数を使って「年度」のフィールド(項目)を作る

 「月」のフィールド「4月~3月」でグループ化した「年度」の項目(フィールド)を数式を使って作成します。

 

「日付」の項目からIF関数MONTH関数YEAR関数を使って「年度」の項目を作成

 MONTH関数「日付」から取り出した数字が「3より大きい(4以上)」か、「3以下」かで真・偽を求め、IF関数で条件を分ける。 

  

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数式の内容は
  • MONTH関数「日付」から取り出した「月」3より大きい場合は「真」YEAR関数で日付から取り出した「年」の値をそのまま表示
  • MONTH関数で取り出した「月」偽(3以下)」であれば、YEAR関数で日付から取り出した「年」の値から1を除した値 を表示

 

「年度」のフィールド(項目)ができました

4月~3月」の年度の項目がつくられました。

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ピボットテーブルで「年度」を分類に追加する

 「行」のエリアに作成した「年度」のフィールド(項目)をドラッグします。

 必ず「日付」の上にドラッグしてください。

 「日付」が上に来ると、「前年度同月」複合集計になります。

 

「年度」「日付(月)」複合集計する

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「月」「年度(4月~3月)」年度で複合集計されたグラフ

 数式を使って作成した「年度」を条件にすることで、「2018年4月~2019年3月」「2018年度」「2019年4月~2020年3月」「2019年度」になりました。


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 「月」「年度」を入れ替えた複合集計

  行のエリア「年度」を「日付」の下に配置すると「各月を年度別に比較する」複合集計のグラフになります。

 

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 このように、ピボットテーブルは色々な集計方法があらかじめ用意されています。

 今回のように独自の「ルール」で集計する場合は、「グループ化」の機能を使うことにより任意の方法で集計することができます。

 

 

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